歯周病は、治るの?
歯周病現代において抜歯に至る原因のほとんが歯周病(以前は歯槽膿漏と言っていました)によるものです。歯周病が治ったら、どんなにすばらしい事でしょう。
現在の治療では残念ながら、歯周病の完全な撲滅はできません。なぜなら、腸内細菌と同じように口の中には、常在菌が非常に多く存在し、それが体の中に侵入する病原体となる外来の細菌やウイルスの防御や口の中の乾燥を防いでいます。その中で、歯周病菌だけを選択的に除去する技術は非常に難しくなっております。
しかし、医学的根拠にも基づいた適切な、口腔内の清掃と歯周組織の改善治療を行う事で、非常に重度の場合を除いて治癒する事が可能になりました。
ですが、非常に時間がかかったり、歯周外科といって、歯茎の手術を併用しなければ直らないケースが多く、また非常に高額ではありませんが、保険の範囲内では、骨の再生手術は受ける事ができません。再生手術には、GTR法やエムドゲイン、特殊審美手術が現在あります。
インプラントと同様に、最終的には、様々な治療法から患者さんに選択してもらわなければなりません。しかし、当院では極力患者さんへ負担のかからない料金にて提供するようにしています。
現時点で、治癒しないと思われるものに、歯根部の重篤な破折やかみ合わせ調整後、3週間程度経過後も垂直な歯の動揺(つまり、歯が上下に揺れる)のケース、そして、歯根が植わっている歯槽骨が全くない場合などが挙げられます。