顎骨内嚢胞~顎の骨の中の病気
2020/04/30
顎の骨のなかに、病気ができてしまうことがあります。
この場合には、自然に治癒することなく、時間の経過によって徐々に大きくなっていきます。
痛みや炎症を伴わないことが多く、ほとんどが無症状のまま経過していくことが多いために、発見が遅れることがあります。
現代では、歯科用CTが普及してきたために、正確な診断と安全な手術が可能になってきています。
あいざわ歯科クリニックにおいても最新式の歯科用CT(デンツプライシロナ社製 オーソフォスSL 3D)を導入し、入院が伴わない口腔外科疾患に関しては、基本的にあいざわ歯科クリニック 内にて手術を行っております。
本病変は、ひじょうに稀で、特殊な外科器具を用いないと手術が不可能なものでしたが、顔の変形や1本の残存歯を失うことなく、治癒しております。
大きさを計測して、上顎洞や副鼻腔をはじめ、様々な神経や血管が近くに交通しているために、精密な手術計画を立てました。
当然、治療していかなければ、病気に罹患している歯だけではなく、病気周囲の骨も大きく削除していく必要が生じる可能性があります。
元々左右ともに軽度の副鼻腔炎の症状がある方でしたので、まだ完全治癒に導けているとは言い難い状況ですが、
歯の根の病気と、大きな骨内の欠損は確実に回復が生じています。
ひじょうに難しい治療ですが、もっと改善がはかれることを願っております。
山梨 あいざわ歯科クリニック